唐織の表現技法 

 ここでは織デザインを、唐織によってレリーフ状に表現される技法を説明します。

錦地紋様 土台になる錦地は三綾といわれる経糸2、緯糸1の割合

で繰りかえされた織組織です。経糸と緯糸の割合を2:1と1:2の二種

類で使用すると経糸と緯糸だけで最も平坦な織絵が表現されます。

細か伏せ紋様 次に薄い文様は金箔など紙で作られた素材を経糸

で押さえて織り込みます。これには箔などの他に、細い金糸、細い

糸などで織ることもできます。また箔に模様をつければ、それだけ

で絵の織物になります。

荒伏せ紋様 浮織と箔織の中間になるものです。経糸をあらかじめ

10数本から20数本ごとに使用する糸を決めておき、一定の割合で

絵緯糸を押さえる組織です。ここではさらに倍越といって二度縫い取

りしたものを紹介します。(金の縫取り)

浮織1針とじ紋様 当初の浮織は緯糸を押さえる方法は絵柄の形

でしかなかったのですが、大きな柄あるいは長く緯糸が渡ると引っ

かかりなどで支障をきたしました。桃山時代に職人の技術で所々

押さえられていますが、あらかじめ決めて押さえる様になったのは

明治にフランスからジャガードが輸入されてからです。今は長くて

も15mm前
後で押さえられています。

浮織2針とじ倍越紋様 浮いた広い面積を浮織1の針とじでは、とじ

た経糸の太さによって表面に穴の開いた様なくせがでます。(まわり

の花の部分) これをなくすために使われる最も手間のかかる、同じ

所を二度縫い取る倍越と呼ばれる技法です。(うさぎの部分)

平面から浮織までのわずかですが、その段差を利用した唐織は
「レリーフの絵画美」が実現できます。